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シニアのパート・アルバイトはなぜ多い?シニア採用のメリット・デメリットをまとめました!

2021/07/09

少子高齢化に歯止めがかからない日本において、労働力の確保は企業・業種を問わず死活問題となっています。

パーソル総合研究所によると、2030年の日本では、労働需要7,073万人に対して労働供給が6,429万人となり、人手は644万人不足するものと推計されています。

このような事情から、学生・主婦・フリーターだけでなく、社会人経験十分なシニアのパート・アルバイト採用が増加傾向にあります。

「モスバーガー」を展開する株式会社モスフードサービスなど、古くからシニア採用の実績がある企業は少なからず存在しており、シニア採用には一定のメリットがあるものと推察されます。

とはいえ、実際に制度としてシニア採用を運用するためには、デメリットも含めて確認が必要です。

この記事では、シニア採用を検討している人事担当者向けに、シニア採用のメリット・デメリット、企業側がシニア人材を採用するポイント、シニア人材が働きやすい仕組み作りのために知っておきたい知識などをご紹介します。

シニア世代のパート・アルバイトはなぜ多い?

シニア世代のパート・アルバイト採用は、企業・店舗・施設を円滑に運営する上で、将来的に不可欠な要素の一つになるものと予想されます。

直接の原因は、冒頭でお伝えした労働力不足ですが、幅広い職種で培われた経験・企業や組織の和を乱さない適切な配慮など、シニアを採用するからこそ得られるメリットを狙って採用する企業も少なくないようです。

まずは、シニア世代のパート・アルバイトがなぜ増加傾向にあるのか、その理由を紐解いていきましょう。

労働力人口に占めるシニアの比率は年々増加

総務省の統計「労働力調査」によると、2021年5月時点における65~69歳の就業率は50%となっており、2010年時点での就業率36.4%に比べて、およそ14%上昇しています。

また、男性・女性で65~69歳の就業率を比較すると、男性は59.6%・女性は41.0%となっています。

統計を見る限り、2021年5月時点では男性の比率の方が高い傾向にありますが、将来的にシニア女性の就業をサポートする政策・制度等が実施されることがあれば、シニアの就業率はより高くなるものと思われます。

労働力人口に占めるシニアの比率は、今後も増加傾向が続くことでしょう。

シニアを非正規雇用している業種とは

株式会社マイナビの「非正規雇用の外国人・シニア採用に関する企業調査」によると、2021年における非正規採用のシニア採用の割合は、全体で65%という結果が出ています。

また、割合が80%を超える業種の内訳は、警備業が88.1%・清掃業が81.0%・介護業が80.7%となっています。

シニア採用をしたい理由としては「人手不足の解消・改善につながるから」という意見が53.4%ともっとも多く、次いで「専門性が高い・経験が豊富」が39.9%、「採用基準に年齢は関係ないから」が29%と、できるだけ優秀な労働力を幅広く集めたいという思惑が見て取れます。

将来的には、即戦力となり得る専門性の高いシニアスタッフを、積極的に雇おうとする動きが強まるかもしれません。

シニアが積極的にパート・アルバイトとして就業する理由とは

ディップ総合研究所がシニアのアルバイト就業者に対して行った、シニアの就業理由に関する調査によると、シニアの就業理由は様々であるものの、特に「お金」のためという回答が目立ちます。

具体的には「家計・生計や貯金貯蓄のため」という回答が57.6%、「お小遣いや自由に使えるお金のため」という回答が50.4%となっており、家のため・自分のために働くという回答が上位を占めています。

他には「健康維持のため」が48.9%、「社会や人とのつながりを実感できるから」が38.3%と、何らかのやりがいを目的にパート・アルバイトとして就業する人も少なくないようです。

必ずしも収入面だけを重視しない動機も見られることから、シニアにとって魅力的な職場環境を提供できれば、ライフスタイルが変化する学生・主婦以上に長く働いてくれる可能性があります。

シニア採用のメリット

効果的なシニア採用を実現することで、単純な労働力不足の解消だけでなく、社会人として長年経験を積んできたスタッフを比較的安価に採用できるメリットも得られます。

他にも多くのメリットがありますから、現段階でシニア層の採用を考えていなかったとしても、今後に備えて検討する価値は十分あります。

経験値の高い人材を格安で採用できる

第一線から退いたとはいえ、シニアの経験値は若年者・中堅層にはないものも多く、例えば正社員・店長・マネージャークラスを一通り経験した人材をアルバイトの時給で採用できるのは、店舗運営において大きなアドバンテージです。

シフト組みやヘルプなど、多くの責任者が頭を抱える問題を経験している人材なら、フレキシブルな動きやアイデアの提供が期待できます。

職場内のモチベーションアップ

主に収入が目的である層と比較して、シニアでやりがいを求める層は、総じて労働に積極的です。

強い意欲を持って働く人材を企業が大事にすれば、年齢問わず「頑張る人が報われる」という印象を与えますから、結果的に他のスタッフのモチベーションアップにつながる可能性があります。

助成金が受給できる

厚生労働省では、シニアを雇い入れることを条件に、企業に対して助成金を用意しています。

一例として、特定求職者雇用開発助成金(生涯現役コース)では、65歳以上の離職者を1年以上継続して雇用することで、1人あたり40~70万円が支給されます。

受給にあたり諸々の条件はあるものの、労働力の強化と助成金の確保を同時に実現することができます。

シニア採用のデメリット

パート・アルバイトスタッフとしての能力値を考えると、確かにシニア層は優秀な部類に入るかもしれませんが、シニアならではのデメリットもあります。

シニア採用を検討するのであれば、以下の点にも注意が必要です。

体力低下を考慮して働き方を考えなければならない

シニア層の体力は、当人の感覚とは必ずしも一致しない場合があり、応募者が面接で話したことを鵜呑みにできない部分があります。

また、体力・筋力・記憶力・判断力など、就業にあたり必要な諸々のファクターを若年者・中堅層と比較すると、どうしても差が生じてしまいます。

持病・既往症など、健康面でのリスクも想定しながら採用しなければならないため、業務面で負担が大きくならないよう働き方を調整する必要があります。

柔軟性の不足

仕事は意欲だけでは進みませんが、技術・経験が必ずしも現場で役立つとも限りません。

技術・経験を適切な形で応用しようと試みる意欲のある人材を、企業が適切に育てて初めて優秀な人材が生まれます。

その点において、シニアは新しいことを受け入れる柔軟性に乏しいリスクがあり、職場の変化に適宜対応できない人材を採用してしまうと、職場環境が悪化してしまうおそれがあります。

性格・スキルの見極めが必要

すべてのシニアに言える話ではありませんが、ITやAIなど、運用に基礎リテラシーを要求される分野において、役割を十分に果たせないであろう人材は一定数存在しています。

また、年代差の大きな職場で自分の個性を発揮できるかどうかは、当人の性格にも左右されます。

採用にあたり適材適所を実現できるかどうかは、シニア採用にとって非常に重要であり、人事担当者も頭を抱えるポイントとなっています。

シフトカットポイント1

企業がシニア採用を活用するポイントは?

シニア採用のメリット・デメリットについて述べたところで、続いては企業が具体的に採用を検討する際のポイントについてお伝えしていきます。

以下のポイントを踏まえた上で採用活動を行えば、何も策を講じない場合に比べて、格段に採用を安定させることができるはずです。

シニア採用に積極的な企業の事例|割合・取り組み・プラス効果について

どんな分野であっても、先駆者に学ぶことには相応のメリットがあります。

自社に100%同じ形で応用できる部分は少ないかもしれませんが、事例が参考になるケースは多数あるはずです。

以下に、シニア採用に積極的な企業の事例をいくつかご紹介します。

株式会社ローソン

多くのコンビニでは人手不足が深刻化しており、オーナー・家族が過労により倒れるなど、ビジネスモデルの限界がささやかれることもあります。

一部の店舗では人手不足から24時間営業を取りやめたり、店を畳んだりするケースも見られるほどです。

ローソンでは、このような未来を見据えて、2000年代からシニア人材の積極的な採用を行ってきました。

これはもちろん安定した労働力の確保が大きな理由ではあるものの、社内で「年齢が高いクルーほど長く在籍している」というデータが取れたことも、経営陣がシニア層に関心を寄せた一因だったものと推察されます。

シニア向けの説明会を開催するなどサポート体制は充実しており、オペレーションの不安を想定した業務配置などにも力を入れています。

その結果、パート・アルバイトのシニア人材は10,000人を超え、60歳以上のアルバイト店員が4年間で70%増加したというデータもあります。

シニアに合った業務内容を用意することが、スタッフが長く働くためのポイントになりそうです。

シニア世代が望む職場環境とは?

採用したシニアを職場に定着させるためには、シニア世代が望んでいるような環境を整備することが必要不可欠です。

採用に成功している企業の事例を見る限り、少なくとも以下の要素が求められるものと考えてよいでしょう。

業界未経験のシニアでも働きやすい職場環境の整備

自社のスタッフを再雇用するならともかく、過去に同じような業種・職種を経験したことがないシニア人材を採用しようとなると、若年者以上に丁寧な説明が求められます。

視力や筋力・記憶力の低下に伴い、新しいオペレーションを覚えるのはどうしても難しくなるからです。

他のスタッフに抵抗を感じさせることなくシニア人材を受け入れるには、シニア向けの説明会・身体的負担に配慮した分業制など、他のスタッフにも負担をかけず働いてもらえる職場環境の構築が必要です。

体力を考慮して、柔軟性のある働き方を認める

シニア人材を有効に活用する上で、もう一つ考えておきたいことは、体力差の問題です。

当然の話ですが、10代・20代の体力と比較して、60代の体力は大幅におとろえていることがほとんどです。

よって、シニアスタッフに活躍してもらうためには、短時間勤務・スポット勤務など、スタッフの年齢・体力に応じた勤務スケジュールを積極的に採用したいところです。

matchboxを利用して、シニアに魅力的な働きやすい環境を実現しよう!

ここまでお伝えしてきた通り、シニア人材をパート・アルバイトスタッフとして採用する際、ネックとなる要素はいくつか存在しています。

ただ、シニア人材の特徴を理解した上で働き方をマネジメントできれば、自社の望む成果を得ることは十分期待できます。

人事・店舗責任者クラスが特に考慮すべきは、シニア以外の人材に配慮したシフト・スケジュール調整です。

しかし、個々のスタッフの体力・体調・能力値を把握しながら適切な配置を常に考え続けることは、どんなに優秀な人材にも限界があります。

当社のお仕事アプリ「matchbox」は、シニアの人選や配置に悩む人事担当者の業務を円滑にする機能が備わっています。

常勤者ではなく単発バイトをストックでき、登録スタッフそれぞれの経歴を把握できる機能も備わっているため、シニアスタッフの多様な働き方にフィットさせることができます。

matchboxを活用すれば、諸々の事情から固定シフトで働くことが難しいシニア層を、登録制バイトとして適宜単発で配置することが容易になります。

また、勤務初心者のシニアをサポートするベテランスタッフが固定シフトで準備できなくても、応募者の中から経験者をシフトに組み込めれば、シニアスタッフが孤独になることもありません。

店舗内の人員の固定化を防ぐことにもつながるため、様々なスタッフとの相性を試しながら、ある程度相性の良い・コミュニケーション能力の高いスタッフ同士で店を回すことも想定できます。

登録制バイトの積極的活用ができるmatchboxは、年齢差・キャリア差に精神的負担を感じやすいシニアスタッフをサポートする点において、フレキシブルなアプリに仕上がっているのが特徴です。

シニアスタッフの安定した雇用・活用にお悩みの方は、ぜひ一度導入をご検討ください。

まとめ

パート・アルバイトスタッフに限らず、これからの日本において、シニア採用の積極化は避けられないものと考えてよいでしょう。

だからこそ、まだ何の手も打てていない企業は、未来を見据えた対応を適切に進めていかなければなりません。職場環境の整備とスタッフへの配慮が、シニア人材にとって魅力的な職場づくりにつながります。

制度構築はもちろんのこと、今までの採用方法そのものをドラスティックに見直すなど、人事担当者は変化を恐れず対応を検討すべきだと言えるでしょう。

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